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被害の実態・おそれ |
生態系にかかる影響 |
日本ではカナダモ類の植物が在来種のクロモを追い出している。群生するために水路の水流を阻害して問題となることが指摘されている。
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農林水産業への影響 |
不明
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人の健康への影響 |
不明
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被害をもたらしている要因 |
生物学的要因 |
耐寒性があり、在来種が枯衰する冬期にそのまま越冬し、在来種の発芽前に生育を開始できる。日当たりの良い、流水~停滞水域、塩基性水域、浅水を好む。富栄養~貧栄養水系に生育できるので、湧水のあるような清水域への侵入も目立つ。日本では雄株のみで、種子生産は確認されていない。栄養繁殖が旺盛で、殖芽や茎葉切片で繁殖する。密集した集団を形成することができるので、在来水草とは主として光を巡って競合する。アレロパシー活性を持つ。異常繁殖した後、衰退して安定または消滅する傾向がある。その原因としては、各地に分布する集団は栄養繁殖によって広がった同一のクローンであるため、遺伝的変異の欠如が関係している可能性がある。
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社会的要因 |
日本への侵入経路は不明だが、琵琶湖のアユ苗と共に日本各地に広まったと考えられている。現在、観賞用としては殆ど流通していない。国内産でまかなえるので海外からの輸入は殆ど無い。
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特徴並びに近縁種、類似種 |
トチカガミ科の沈水性の多年草。コカナダモ属は世界で5種が知られる。日本に自生種はない。本種以外の野生化の報告は今のところない。海外では、カナダモE.canadensisが外来種として問題になっている。在来種のクロモHydrilla verticillataや、外来種のオオカナダモEgeria densaと類似しているが、輪生する葉の長さや数、鋸歯の有無で区別する。 |
対策 |
既に各地の湖沼等で野生化しており、在来種との競合・駆逐等のおそれがあるため、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる。オーストラリアでは、コカナダモ属は持ち込み規制植物に指定されている。 |
その他の関連情報 |
特になし |