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被害の実態・おそれ |
生態系にかかる影響 |
日当たりの良いところを好むので、海岸、河岸などに生育する在来植物と競合し、駆逐するおそれがある。冷涼な地域を好むとされ、北海道の礼文島では、道路法面や崩壊斜面に吹き付けた芝から、逸出しているのが確認された。
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農林水産業への影響 |
イネ科牧草、マメ科牧草、アブラナなどとの競合力が強く、北半球の温帯域における冷涼な地域で強害草とされている。とうもろこしに対するアレロパシー作用が報告されている。
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人の健康への影響 |
不明
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被害をもたらしている要因 |
生物学的要因 |
日当たりの良い所を好む。土壌の種類は選ばない。耐塩性がある。1穂当たりの種子生産量は0~50個、種子の寿命は3~4年との報告がある。1個体当たり206個の地下茎を形成して繁殖するとの報告がある。耕起すると根茎から旺盛に萌芽する。自家不和合性で、同じ栄養系内では結実しないとされている。生育可能phは4.5~8.0。とうもろこしに対するアレロパシー作用が報告されている。 強力な養分吸収力を持つとされる。
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社会的要因 |
飼料などとして、半乾燥地の植生回復に利用される。
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特徴並びに近縁種、類似種 |
イネ科の多年草で、長い匍匐茎を有する。染色体数2n=21,28,42,(46),56,63。護頴に芒があるものをノゲシバムシvar.aristatusと呼び、神奈川県ではこの型が多いとされる。変異が大きく、草丈、草型、耐旱性、耐アルカリ性においての変異が著しい。 |
対策 |
採種が困難なため播種造成される事は少ない。抜き取りや刈り取りによって防除が行われるが、耕耘の効果は低い。灌木類が侵入すると数年以内に衰退するといわれる。
非選択性除草剤の使用なども検討されているが根絶は困難とされている。耐塩性があり冷涼な環境に適した牧草として、寒冷地に導入された。しかし地域によっては逸出して難防除の雑草となり、在来植物との競合のおそれも生じている。適切な代替物の利用と分布拡大の抑制の可能性の検討が望まれる。 |
その他の関連情報 |
特になし |