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被害の実態・おそれ |
生態系にかかる影響 |
日本のアヤメ属のうち、カキツバタ等の5種類が絶滅危惧種であり、それらの遺伝的攪乱のおそれがある。繁殖力が強いので、水辺の在来種と競合し、駆逐するおそれがある。
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農林水産業への影響 |
ヨーロッパ~西アジア、南北アメリカにおける水路あるいは湿った畑地の雑草である。
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人の健康への影響 |
不明
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被害をもたらしている要因 |
生物学的要因 |
日当たりの良い水湿地を好むが、乾燥にも強い。汚濁した水域にも生育し、水中の窒素、リン、塩類の吸収性に優れている。蒴果は、風、雨、動物、人間などにより伝播される。地下茎が分枝し、繁殖量が旺盛である。
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社会的要因 |
水辺に生育し美しい花を咲かせる植物なので、「ビオトープ創出」等のために利用される事が多い。
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特徴並びに近縁種、類似種 |
アヤメ科の抽水性の多年草。アヤメ属は世界で約200~300種が知られる。野生種と園芸種が数多くある。日本には約10種が自生する。本種以外にジャーマンアイリス(ドイツアヤメI. germanicaなどヨーロッパと西アジア原産の野生種の交雑による園芸品種の総称)や、イチハツなどの逸出が報告されている。染色体数2n=24,30,32,34、交配品種が多数あり、淡黄色花、白花、八重咲き、斑入葉などがある。形はハナショウブに似るが、花被片が鮮黄色なのが特徴である。 |
対策 |
栽培にあたっては、管理されている場所や施設以外に、逸出を起こさない適切な方法で行うことが重要である。関係業者や利用者は、責任を持って栽培し、栽培できなくなった場合は野外へ遺棄することなく、適切な処分を行うことが必要である。
既に野生化している湖沼等があり、在来種との競合・駆逐等のおそれがある場所については、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる。ビオトープ創出等を目的とした水草の利用には、在来種を利用することが望まれる。 |
その他の関連情報 |
特になし |