両生類 ⁄ 国外外来種 | ||||
ウシガエル | ||||
目名 | 無尾目 | |||
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科名 | アカガエル科 | |||
種名(亜種名*) | ウシガエル | |||
学名 | Rana catesbeiana | |||
カテゴリー | 北海道 | A2 | ||
環境省 | 特定外来生物 | |||
ワースト100 | 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) / 世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN) | |||
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。 ●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。 |
原産地 | 北アメリカ東部 |
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導入年代 | 1918年以降 |
初報告 | 1947年(*4) |
全国分布 | 日本各地 |
道内分布 | 函館市、七飯町、大野町で発見されている。今は生息不明であるが江別市、浦河町での記録もある(*3,4,5)。 |
導入の原因 | 養殖用として本州から持ち込まれた。 |
生活史型 | 夜行性で昼間は水草の中や茂み、くぼみに身を隠している。 |
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形態 | 体長は111~183mm、鼓膜が大きく、後肢は長く、水かきが発達している。 昆虫、ザリガニ、魚類、カエル、小型のヘビ、小鳥など口に入るものなら貪欲に捕食する。 |
繁殖形態 | 池、沼、湖など広い水面をもち水深のある止水やゆるい流水で繁殖する。 5~9月に6000~40000個の卵を産む。 |
生息環境 | 常に繁殖地周辺の草の茂った水辺(池、沼、ゆるやかな流れの河川など)に生息する。 |
特記事項 | 幼生は越冬する。普通は翌年に上陸するが、最長4年かけて上陸する個体もいる。 |
被害の実態・おそれ | 生態系にかかる影響 | 他の小動物を捕食して生態系を攪乱している。 カエルやサンショウウオの卵や幼生を捕食し、生息に競合を起こすおそれがある。 両生類の安易な移動放逐は両生類の伝染病を蔓延するおそれがある。 |
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農林水産業への影響 | 不明 | |
人の健康への影響 | 不明 | |
被害をもたらしている要因 | 生物学的要因 | 日本に生息するカエルで最も大型で、生態系の上位捕食者である。 世界的規模での両生類の減少に関わる感染症としてカエルツボカビとラナウイルスが重要視され、両生類の安易な移動は両生類に広く感染をもたらす病気を媒介するおそれがある。 |
社会的要因 | 外来生物法により、生きたままの移動や飼育等は禁止されているが、許可を受けて実験動物として少数が流通する。 | |
特徴並びに近縁種、類似種 | 鼓膜がひときわ大きく、目立つ。独特の特徴的な「ブォー、ブォー」という牛のような声で鳴くので生息の確認はしやすいが、警戒心が強く跳躍力にも優れるため、捕獲しにくい。 ウシガエルに匹敵する大きさのカエルは北海道ではアズマヒキガエルが外来定着しているが、アズマヒキガエルは背面に多数のいぼがあり、成体になるとほとんど跳躍もしないので見分けやすい。 | |
対策 | 外来生物法の遵守による拡散の防止、トラップによる捕獲、卵塊の除去。 | |
その他の関連情報 | 別名「食用ガエル」とも呼ばれる。 |
備考 | ウシガエルは平成20年3月時点で野外でのカエルツボカビ感染陽性報告がある(*1)。 ラナウイルスでの大量死事例も国内で観察されている(*2)。 |
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参考文献 | 松井正文(1996)ウシガエル.「日本動物大百科5両生類・爬虫類・軟骨魚類」(千石正一ほか編),p44.平凡社. 松井 正文(2007) スタイネガー(1907)に掲載された日本とその周辺地域産無尾両生類を見直す.日本爬虫両生類学会誌2007-2.pp.164-172. (*1)財団法人自然環境研究センター(2008) 平成19年度 カエルツボカビ実態把握調査検討業務報告書. 宇根有美他(2009) 阿武隈山系トウホクサンショウウオHynobius lichenatusにおける皮下メタセルカリア症の集団発生(アブストラクト).日本獣医学会(日本獣医寄生虫学会) (*2)宇根有美(2009) 両生類のラナウイルス感染症.モダンメディア2009第7号.pp189-197.栄研化学株式会社 太田英利(2002)ウシガエル.「外来種ハンドブック」(日本生態学会編),p.106.地人書館. 前田憲男・松井正文(1989)日本カエル図鑑.文一総合出版. 多紀保彦(2008).ウシガエル.日本の外来生物―決定版.pp.117-118.平凡社 (*3)生物多様性調査動物分布調査報告書(第5回・両生類爬虫類),p51,67,69,73,100,環境省自然環境局・生物多様性センター (*4)斎藤和範(2004)北海道に生息するカエル類.「モーリーNo.11」.pp.60-65.北海道新聞社 ウシガエル.外来生物法.環境省自然環境局ホームページ (*5)門崎允昭(1981)野幌丘陵とその周辺の自然と歴史,北海道開拓記念館研究報告,6,25-38. 平井利明(2006)ウシガエルによるニホンアカガエル雄成体の捕食,日本爬虫両生類学会誌2006-1.pp15-16. 平井利明(2006)ウシガエルによるニホンイモリ幼体の捕食,日本爬虫両生類学会誌2006-1.pp16-17. (2009)ラナウイルス感染カエル大量死*国内初確認.北海道新聞(2009年2月28日朝刊) 白井馨(1989)北海道に生息するカエル類.北海道理科教育センター研究紀要.1.47-50 |
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