スクミリンゴガイ
  昆虫以外の無脊椎動物 ⁄ 国外外来種
スクミリンゴガイ
目名 原始紐舌目
科名 リンゴガイ科
種名(亜種名 スクミリンゴガイ
学名 Pomacea canaliculata
地方名 ジャンボタニシ
カテゴリー 北海道 C
環境省 要注意外来生物
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) / 世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN)
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 南アメリカ大西洋岸
導入年代 北海道では不明。国内では1980年代に台湾から導入された。
初報告 不明
全国分布 北海道、本州関東以西、四国、九州、沖縄
道内分布 釧路湿原(死殻のみ)
導入の原因 食用として養殖用および観賞用

種の生物学的特性

生活史型 野外での寿命は3年以上だが、水田では機械的破砕や冬期の低温などにより2シーズン以上は生存できないと考えられている。
形態 雌雄異体、殻長約40mm
繁殖形態 卵は赤色で石灰質の殻を持ち、陸上で産卵
生息環境 淡水域(湖沼、水田)
特記事項 広東住血吸虫の中間宿主

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 餌を巡る競争により、在来巻貝を含む水生生物群集に影響を与えるおそれ
農林水産業への影響 稲への食害
人の健康への影響 沖縄では広東住血吸虫の寄生が確認されている。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 乾燥に強く、半年以上の休眠に耐え、動物の死骸や菌類も摂食する。
社会的要因 1981年に台湾を経由して導入(食用目的)、最盛期には全国で500カ所の養殖場があったが、商品価値をなくしたため(1985年頃にはほとんどが廃業)野外に遺棄され、野生化した個体が定着した。分布拡大には貝自身の移動や洪水などのほか、土壌混入、ペットとして飼育していた個体の逃亡、雑草防除への活用など、人為的要素も大きく関与。
特徴並びに近縁種、類似種 最大殻高8cmくらいまで成長する。
対策 持込、放流の禁止
その他の関連情報 水田の雑草防除に本種を活用する農家が増えている。

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 和田 節,2002.スクミリンゴガイ〜人のいとなみに翻弄される水田の外来種.外来種ハンドブック.
自然環境研究センター, 2008. スクミリンゴガイ. 日本の外来生物.