両生類 ⁄ 国内外来種 | ||||
ニホンアカガエル | ||||
目名 | 無尾目 | |||
---|---|---|---|---|
科名 | アカガエル科 | |||
種名(亜種名*) | ニホンアカガエル | |||
学名 | Rana japonica | |||
カテゴリー | 北海道 | E | ||
環境省 | ||||
ワースト100 | ||||
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。 ●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。 |
原産地 | 日本、中国の南東部 |
---|---|
導入年代 | 2009年以前(*2) |
初報告 | 不明 |
全国分布 | 本州、四国、九州、隠岐、大隅諸島、八丈島に人為移入 |
道内分布 | 不明 |
導入の原因 | ペットとして北海道で流通している(*2)。 |
生活史型 | 土中よりも水底で越冬することが多い。1~3月に繁殖し、その後5月まで休眠する。 |
---|---|
形態 | 体長は34~67mm。口のサイズに合ったクモ類や昆虫を捕食する。体は比較的細く、頭部は細長い。 |
繁殖形態 | 水が残った水田や湿地の水たまりなどで1~3月頃に繁殖する。メス1匹あたりの産卵数は約500~3000個。幼生は5月下旬から6月にかけて上陸し変態する。 |
生息環境 | 平地ないしは丘陵地に生息する。林内では少ない。 |
特記事項 | 特になし |
被害の実態・おそれ | 生態系にかかる影響 | 他の小動物を捕食して生態系を攪乱するおそれがある。 カエルやサンショウウオの餌となる昆虫類を捕食し、生息に競合を起こすおそれがある。 両生類の安易な移動放逐は両生類の伝染病を蔓延するおそれがある。 |
---|---|---|
農林水産業への影響 | 不明 | |
人の健康への影響 | 不明 | |
被害をもたらしている要因 | 生物学的要因 | 大型なカエルではないが、生態系の上位捕食者である。 世界的規模での両生類の減少に関わる感染症としてカエルツボカビとラナウイルスが重要視され、両生類の安易な移動は両生類に広く感染をもたらす病気を媒介するおそれがある。 |
社会的要因 | ペットとして道内でも流通している。 | |
特徴並びに近縁種、類似種 | エゾアカガエルに似るが、背面からみた時、鼻先から目を通過しお尻に向かう線が、直線状である。エゾアカガエルは鼓膜の後ろあたりで背骨寄りに線が曲がる。 | |
対策 | 飼育管理の徹底と適切な飼育の啓発。 大量の資材などを他地域から北海道に持ち込む際にチェックする。 | |
その他の関連情報 | ニホンアカガエルは平成20年3月時点で野外でのカエルツボカビ感染陽性報告はない(*1)。 |
備考 |
---|
参考文献 | 前田憲男,松井正文(1989)ニホンアカガエル.日本カエル図鑑.pp44-47.文一総合出版. 松井 正文(2007) スタイネガー(1907)に掲載された日本とその周辺地域産無尾両生類を見直す.日本爬虫両生類学会誌2007-2.pp.164-172. (*1)財団法人自然環境研究センター(2008) 平成19年度 カエルツボカビ実態把握調査検討業務報告書. 宇根有美(2009) 両生類のラナウイルス感染症.モダンメディア2009第7号.pp189-197.栄研化学株式会社 (*2)大坪晃輔・吉田剛司(2009).北海道と沖縄にて流通している動物とその地域に定着している外来生物の比較考察.酪農学園大学野生生物保護管理学研究室 大谷勉(2009) ニホンアカガエル.「日本の爬虫両生類157」pp68-69.文一総合出版 松井正文(1996)ニホンアカガエル.「日本動物大百科5両生類・爬虫類・軟骨魚類」(千石正一ほか編),p42.平凡社. |
---|