
両生類 ⁄ 国内外来種
ヤマアカガエル
目名		無尾目
科名		アカガエル科
種名（亜種名＊）		ヤマアカガエル
学名		Rana ornativentris
カテゴリー	北海道	h
	環境省
	ワースト100
＊)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。 ●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯


原産地	日本
導入年代	不明
初報告	不明
全国分布	本州、四国、九州、佐渡島
道内分布	不明
導入の原因	不明

種の生物学的特性


生活史型	主に森林で生活する。晩秋には繁殖場所に移動し、池の水底の泥の中や小さな渓流の石の下で越冬する。
形態	体長は36～78mm。昆虫、ミミズ、ナメクジなどを捕食する。背面は褐色、赤褐色または暗褐色と変化に富む。背側線が鼓膜の後ろで大きく湾曲する。
繁殖形態	池や水田、水たまりなどで繁殖する。2～4月頃に繁殖する。メス1匹あたりの産卵数は約1000～1900個。
生息環境	平地や丘陵地にも生息するが、山地に多く生息する。
特記事項	特になし

影響


被害の実態・おそれ	生態系にかかる影響	他の小動物を捕食して生態系を攪乱するおそれがある。カエルやサンショウウオの餌となる昆虫類を捕食し、生息に競合を起こすおそれがある。両生類の安易な移動放逐は両生類の伝染病を蔓延するおそれがある。
	農林水産業への影響	不明
	人の健康への影響	不明
被害をもたらしている要因	生物学的要因	大型なカエルではないが、生態系の上位捕食者である。世界的規模での両生類の減少に関わる感染症としてカエルツボカビとラナウイルスが重要視され、両生類の安易な移動は両生類に広く感染をもたらす病気を媒介するおそれがある。
被害をもたらしている要因	社会的要因	不明
特徴並びに近縁種、類似種		エゾアカガエルによく似ている。エゾアカガエルはアカガエル類としては体型がより肥満型で後肢が短く、ジャンプ力に劣る。
対策		適切な飼育管理の啓蒙
その他の関連情報		ヤマアカガエルは平成20年3月時点で野外でのカエルツボカビ感染陽性報告はない（*3)。

写真・イラスト

備考


備考

参考文献

前田憲男,松井正文（1989）ヤマアカガエル.日本カエル図鑑.pp76-79.文一総合出版.
松井正文(2007) スタイネガー(1907)に掲載された日本とその周辺地域産無尾両生類を見直す.日本爬虫両生類学会誌2007-2.pp.164-172.
（*1)財団法人自然環境研究センター(2008) 平成19年度カエルツボカビ実態把握調査検討業務報告書.
宇根有美(2009) 両生類のラナウイルス感染症.モダンメディア2009第7号.pp189-197.栄研化学株式会社
草野保(1996)ヤマアカガエル.「日本動物大百科5両生類・爬虫類・軟骨魚類」（千石正一ほか編）,pp36.43.平凡社.