シマメノウフネガイ
  昆虫以外の無脊椎動物 ⁄ 国外外来種
シマメノウフネガイ
目名 盤足目
科名 カリバガサガイ科
種名(亜種名 シマメノウフネガイ
学名 Crepidula onyx
地方名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 北アメリカ大西洋岸
導入年代 1983年以前
初報告 北海道では1983年に函館産のエゾアワビに付着しているのが確認された。国内では1968年に神奈川県で確認された。
全国分布 北海道、本州、四国、九州
道内分布 津軽海峡周辺
導入の原因 不明

種の生物学的特性

生活史型 付着性
形態 殻長約20mm
繁殖形態 浮遊幼生型発生。卵のうを保護する習性あり。
生息環境 岩礁域の貝殻上
特記事項 渡島半島で抱卵個体が確認されている(*2)。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 他の貝類を覆い尽くすほどに付着し、その宿貝の移動を妨げる(*1)。
農林水産業への影響 養殖カキの場合、同じ海域での食餌が競合する(*1)。ヒメエゾボラへの付着は、市場へヒメエゾボラを出荷する際に本種を取り除かなければならず、漁業者への作業負担を増加させる。またヒメエゾボラへの過剰な付着は成長へ悪影響を及ぼすおそれがある(*2)。
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 産卵は通年行われていると考えられ、繁殖能力の高さが分布拡大の要因になっているおそれがある(*2)。
社会的要因 船舶のバラスト水への幼生の混入や船底にフジツボ類とともに付着して入ってきたことが推定される(*1)。アワビ等の仔貝の放流等により仔貝に付着して他産地から人為的に移動している可能性がある(*3)。
特徴並びに近縁種、類似種 不明
対策 付着個体の除去
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 (*1)江川和文,2002.シマメノウフネガイ〜他の貝類を覆いつくし付着する外来の巻貝.外来種ハンドブック.
(*2)山崎友資、川南拓丸、岸本喜樹、澤野真紀、五嶋聖治, 2009. 北海道南部における外来種シマメノウフネガイの抱卵と漁業被害. ちりぼたん,39: 3-4.
(*3)江川和文, 1985. シマメノウフネガイの分布とその伝播状況. ちりぼたん, 16(2): 37-44.
黒住耐二, 2000. 日本における貝類の保全生物学-貝塚の時代から将来へ-. 月刊海洋, 号外20: 42-56.