シマリス
  哺乳類 ⁄ 国外外来種
シマリス
目名 ネズミ目
科名 リス科
種名(亜種名 シマリス ( チョウセンシマリス ) 
学名 Tamias sibiricus barberi
カテゴリー 北海道 C
環境省 要注意外来生物
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 シマリスは、シベリア・サハリン・モンゴル北部・中国北部から中央部・朝鮮半島・国後島・択捉島
導入年代 不明
初報告 1984年(*1)
全国分布 全国各地の公園で放獣されたが、現在は新潟県・山梨県・岐阜県などの中部日本に多く見られる。
道内分布 北大植物園、円山公園、新冠町等への放逐記録はあるが、現在の分布状況は不明
導入の原因 観賞用の意図的放逐、ペットの逃亡

種の生物学的特性

生活史型 昼行性で主に地上で生活。在来種エゾシマリスと同様に冬期間には冬眠し、子育てや冬眠のためにトンネル状の巣を使用するが、チョウセンシマリスの中には冬眠をしないものもいるようである
形態 チョウセンシマリスは在来種と区別がつきにくい。 在来種エゾシマリスでは、頭胴長12~15cm、尾長11~12cm、体重71~116g。チョウセンシマリスについてのデータはないが、毛色はエゾシマリスに比べて濃く、中央の黒帯の幅がやや狭い傾向がある。植物質がほとんどで、木本及び草本の若芽・種子・果実・花・葉・樹液を食べる。昆虫・カタツムリ・小鳥の卵や雛も食べる。
繁殖形態 在来種エゾシマリスでは、交尾期は主に5月で年1~2回繁殖、妊娠期間30日で産子数は3~7頭。チョウセンシマリスは未詳
生息環境 在来種エゾシマリスと同様に、海岸沿いから森林、及び森林限界を越えた2000mまで生息すると考えられる。
特記事項 在来種エゾシマリスとの識別が困難なため、道内でのチョウセンシマリスに関する詳細は不明

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 在来のエゾシマリスとの交雑の懸念がある。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 不明
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 エゾシマリス
対策 不明
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考 生息分布未詳のため、懸念される影響を記した。

参考文献

参考文献 阿部永 (1994) 「北海道の帰化動物」、北海道の自然と生物 9巻1-9頁
川道武雄 (1996) 「げっ歯目総論」、日本動物大百科(哺乳類Ⅰ):平凡社 1巻66-67頁
川道美枝子 (2000) 「輸入されるリス類と感染症」、リスとムササビ 7巻4-5頁
柳川久 (2000) 「ペットとして日本に持ち込まれている外国産リス類」、リスとムササビ 7巻2-3頁
押田龍夫・柳川久 (2002) 「外来リス類」、外来種ハンドブック:地人書館 67頁
(*1)阿部永ほか (1994) 、日本の哺乳類:東海大学出版会
野生生物保護対策検討会移入種問題分科会 (2002)、移入種(外来種)への対応方針について
自然環境研究センター (1998)、野生化哺乳類実態調査報告書
哺乳類保護管理専門委員会 (1999) 「移入哺乳類への緊急対策に関する大会決議」、哺乳類科学 39巻1号115-129頁