ニホンイシガメ
  爬虫類 ⁄ 国内外来種
ニホンイシガメ
目名 カメ目
科名 ヌマガメ科
種名(亜種名 ニホンイシガメ
学名 Mauremys japonica
カテゴリー 北海道 C
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 日本
導入年代 1945年(*1)
初報告 1981年(*1)
全国分布 本州、四国、九州、佐渡島、隠岐、見島、対馬、壱岐、淡路島、五島列島など
道内分布 長沼町管内の湖沼で確認されているが、繁殖しているかどうか不明である(*1)。
導入の原因 ペットとして飼育していたものが、遺棄されたものと推察される。

種の生物学的特性

生活史型 3月~4月に冬眠から覚め、10月頃まで活動し、水中で冬眠する。
形態 甲長は13~18cm。雑食性で非常に様々な動物質と植物質を捕食する。背甲の後縁がギザギザしているが、成体になるとあまり目立たない。幼亀の頃は背甲に3本の盛り上がり(キール)が見られるが、成亀になるとこの盛り上がりは1本になり、しかもあまり目立たない。
繁殖形態 5月下旬から8月上旬に、穴を掘って4~10個卵を産む。
生息環境 流れのゆるやかな河川や低地の湖沼に生息する。公園の池などでも遺棄された個体が見られることがある。クサガメよりやや流れの早い水域や低水温域でも生息できる。
特記事項 飼育下で22年、野外ではオスで20年、メスで30年以上生存した記録がある。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 水生小動物や、水辺の小動物を捕食して生態系を攪乱する可能性が高い。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 道内在来種には亀は生息せず、湖沼河川におけるやや大型の捕食者である。
社会的要因 ペットとして導入されている。 飼育に飽きたり、ほかいろいろな理由で飼育者により放流されるおそれがある。
特徴並びに近縁種、類似種 ミシシッピアカミミガメは頭部側面の赤斑が目立つ。クサガメは成亀も幼亀も背甲後縁はギザギザしておらず、3本の背甲の盛り上がり(キール)が見られる。
対策 飼育において逸走を防ぐために徹底的な管理が必要
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

  さけ科学館 提供

備考

備考 長沼町での報告があるが、その後の新しい報告がなく定着を確認されていない。

参考文献

参考文献 (*1)門崎允昭(1981)野幌丘陵とその周辺の自然と歴史,北海道開拓記念館研究報告,6,25-38.
安川雄一郎(1996).ニホンイシガメ.日本動物大百科5両生類・爬虫類・軟骨魚類.p59,62-63.平凡社
太田秀利(2007) スタイネガー(1907)に掲載された日本とその周辺地域のカメ類.日本爬虫両生類学会誌2007-2.pp203-211