チャコウラナメクジ
  昆虫以外の無脊椎動物 ⁄ 国外外来種
チャコウラナメクジ
目名 真有肺目
科名 コウラナメクジ科
種名(亜種名 チャコウラナメクジ
学名 Lehmannia spp.
地方名  
カテゴリー 北海道 A2
環境省  
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 ヨーロッパ
導入年代 アメリカ軍物資由来で、1950年代後半の本州で生じたと考えられている。
初報告 北海道では不明。本州、四国、九州と周辺島嶼では、1950年代後半以降、分布が確認されている。
全国分布 日本各地の市街地、農地
道内分布 北海道南部から中部にかけての市街地
導入の原因 日本への侵入は、はっきりしていながアメリカ軍物資由来で、1950年代後半の本州で生じたと考えられている(*1)。植物とともに人為的に移動した可能性は高い。

種の生物学的特性

生活史型 野外では1年で成熟・死亡すると思われる。
形態 体長約50mm
繁殖形態 透明で長卵形のゼリー様の卵を一回に約20-30個ほど、まとめて石の下などに産む。(*1)
生息環境 市街地周辺の庭先石下、芝生内、農地。地表性。
特記事項 特になし

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 ナメクジ(この種自体も外来種の可能性がある)、コウラナメクジ(外来種)などの種と置き換わりが生じている。
農林水産業への影響 野菜や柑橘を直接摂食する農業害虫で、特に家庭菜園や鉢植えでの被害が大きい(*1)。家畜に寄生する寄生性線虫類の中間宿主の可能性が高い。
人の健康への影響 人に寄生する寄生性線虫類の中間宿主の可能性が高い。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 ナメクジ(この種自体も外来種の可能性がある)やコウラナメクジ(外来種)などの種よりも競争力が強いと考えられ、これらの種と置き換わりで分布を拡大させている。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 別の科に属するナメクジとは、体の前方背面が甲羅状になっている点が異なる。甲羅には、灰黒色の2本のすじを持つ。
対策 陸産貝類の多くは植物防疫法で国外からの持ち込みが禁止されており、この法に基づく農作物などの検疫によって多くのナメクジ類の国内への侵入が抑えられている。この検疫強化が最大の対策だと考えられる(*1)。
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考 分類が混乱しており、未同定の種が多数含まれる。

参考文献

参考文献 (*1)黒住耐二,2002. チャコウラナメクジ〜ナメクジ類の置き替わり. 外来種ハンドブック.