アレチウリ
  植物 ⁄ 国外外来種
アレチウリ
科名 ウリ科
種名(亜種名 アレチウリ
学名 Sicyos angulatus L.
英名 Burcucumber
異名  
下位分類名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省 特定外来生物
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 北アメリカ
導入年代 戦後
初報告 五十嵐(1999)11:2
全国分布 北海道~九州
道内分布 後志(仁木町)、胆振、釧路、十勝(帯広)支庁
導入の原因 種子が輸入大豆などに混入し飼料畑に発生、ゴミ捨て場などで繁殖し問題化

種の生物学的特性

生活史型 一年草・つる性
形態 長さ数~十数m
開花時期 7-9月
生息環境 耕地の土手などの藪、飼料畑、空地など
特記事項 温帯~熱帯に分布する。 雌雄同株。果実に鋭い棘を密生する。1株当たり400~500個の種子をつけるが、25,000個以上との報告もある。種子には休眠性があるので土壌シードバンクを形成する。液果は風、雨、動物、人間により伝播される。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 長野県千曲川で7月にアレチウリの現存量と在来植物の種数との関係を調査した結果、アレチウリが大量にある場所では、他の植物がほとんど生育しないことが示された。 全国の河川敷等で大繁茂し、河原の固有種との競合や駆逐のおそれから、駆除が実施されている。
農林水産業への影響 植物防疫法により、侵入を警戒している病害虫(チチュウカイミバエ、ウリミバエ)の発生地域からの規制部位(ウリ科の生果実、苗)は輸入が禁止されている。
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 生育速度が非常に速いつる性植物で、群生することが多い。 日当たりの良い場所を好む。土壌環境に対する適応性は大きいが、腐食質の多い沖積地を好むため、有機質の多い汚染河川岸に非常に多い。焼却炉やゴミ集積地付近にも多くみられる。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 棘が欠如したものをトゲナシアレチウリとして区別する文献もある。
対策 道内ではまだ少ないが、早期の発見と駆除がのぞまれる。河川敷に生育するアレチウリは、ほとんど冠水しない場所にみられるため、河岸を掘削して地盤を低くし、増水時に冠水する場所を創出することが、侵入防止につながるとの提案がある。土壌処理剤のみの防除は難しく、茎葉処理剤や、結実前の刈り取りといった機械的防除法の併用が必要な難防除雑草である。
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 五十嵐博(2001)北海道帰化植物便覧.p.75.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.50.北隆館.
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.90.保育社.
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.199.全農協.
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.141.平凡社
環境省HP自然環境局特定外来生物リストより引用 http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-syo-08.html