ドクニンジン
  植物 ⁄ 国外外来種
ドクニンジン
科名 セリ科
種名(亜種名 ドクニンジン
学名 Conium maculatum L.
英名 Hemlock
異名 ヘムロック
下位分類名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省 要注意外来生物
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 ヨーロッパ
導入年代 戦前
初報告 不明
全国分布 北海道、本州(東京都、千葉県、山梨県、三重県、岡山県の各都県)
道内分布 石狩(札幌市)、釧路支庁
導入の原因 薬草園で栽培、逸出

種の生物学的特性

生活史型 越年草
形態 150cm内外
開花時期 8月
生息環境 空地など
特記事項 温帯~亜熱帯に分布する。両性花をつける。双懸果は風、雨、動物、人間により伝播される。毒草。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 植生などへの影響、競合・駆逐の可能性
農林水産業への影響 世界的にみられる畑地雑草、牧草地の雑草である。全体に有毒成分(コニイン)を含み、牛等の家畜に有害な植物である。不快な臭いがある。
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 日当たりの良い、肥沃地を好み、湿った所から乾いた所にまで適応する。
社会的要因 札幌市街地、北大構内などに野生化
特徴並びに近縁種、類似種 毒草、シャク(在来種:山菜)と間違う可能性が高いので、注意が必要 。 ドクニンジン属は世界で約10種が知られる。日本に自生種はない。本種以外の野生化の報告はない。
対策 非意図的導入については、侵入経路や分布拡大のメカニズムを把握し、効果的な防除方法や分布拡大の抑制策の検討が望まれる。栽培にあたっては、管理されている場所や施設以外に、逸出を起こさない適切な方法で行うことが重要である。 関係業者や利用者は、責任を持って栽培し、栽培できなくなった場合は野外へ遺棄することなく、適切な処分を行うことが必要である。植物体全体に有毒成分を含むので、牧草地や草食動物に影響を及ぼすおそれのある場所では、積極的な防除または分布拡大の検討が望まれる。
その他の関連情報 ソクラテスが死刑判決を受けてドクニンジン(毒草)の汁を飲まされたといわれている。

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 五十嵐博(2001)北海道帰化植物便覧.p.79.
伊藤浩司・日野間彰・中井秀樹(1994)北海道高等植物目録Ⅲ.p.373.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.88.北隆館.
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.164.保育社.
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.220.全農協.
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.152.平凡社
滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.661.
環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用 http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_sho.html#28