アブラハヤ
  魚類 ⁄ 国内外来種
アブラハヤ
目名 コイ目
科名 コイ科
種名(亜種名 アブラハヤ
学名 Phoxinus lagoswskii steindachneri
地方名  
カテゴリー 北海道 B
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 日本(本州(青森県から福井、岡山県まで))、朝鮮半島、中国東北部、シベリア
導入年代 1970年代
初報告 1979年(*1)
全国分布 北海道、青森県から福井県、岡山県までの本州に分布する。
道内分布 厚田川 、厚沢部川
導入の原因 1965年から5年にわたって行われた琵琶湖からのアユの種苗放流に混入して移入されたと推定される。1970年代から少数が再生産し、現在も継続している。

種の生物学的特性

生活史型 淡水型
形態 全長15cmに達する。 雑食性で、淵や平瀬の底層にいて、底生動物やその流下物、付着藻類などを食い、山間部に生息するものでは落下昆虫なども食う。体色は薄い黄褐色またはやや緑色を帯びた灰褐色で、背部は濃く腹部は銀白色または薄い真鍮色である。背中線と体側中央に黒い縦条が走る。一般にメスの方が大きくなる。成熟したメスの吻は、へら状にのびる(*1)。
繁殖形態 本州では3~8月に産卵する。盛期は4~5月。産卵は主に淵や平瀬の砂泥底または砂礫底に粘着卵を産む。
生息環境 山間部の河川や池沼で、本州ではヤマメ域からその下流に住む。
特記事項 北海道には同属の在来種ヤチウグイが生息するが、生息域は平野部の下流域であり、アブラハヤとは極めて対照的である。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 不明
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 不明
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 同属のタカハヤP. oxycephalusによく似るが、本種の方がややスマートで特に尾柄が細く長い。頭部もやや細く、目はやや大きい。鱗は小さく、横列鱗数が多い(本種は通常19枚以上)(*1)。
対策 不明
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

  菅沼みゆき 提供

備考

備考  

参考文献

参考文献 小島博・疋田豊彦.1979.北海道から初めて採集されたアブラハヤ.水産孵化場研究報告,(34),57-61.
Berg, L. S. 1964. Freshwater fishes of the U. S. S. R. and adjacent countries, Vol. 2, 4th edn. Israel program for scientific translation. Jerusalem.
板井隆彦.1989.アブラハヤ.日本の淡水魚 (川那部浩哉,水野信彦編),pp.270-273,山と渓谷社,東京.
環境省自然環境局生物多様性センター.2002.生物多様性調査動物分布調査・淡水魚類報告書.545p.
宮地伝三郎・川那部浩哉・水野信彦.1976.原色日本淡水魚類図鑑 全改訂新版.462p.保育社,大阪. 
中村守純.1969.日本のコイ科魚類.455p.資源科学研究所,東京.
(*1)京都府レッドデータブック; http://www.pref.kyoto.jp/kankyo/rdb/bio/db/fis0004.html