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  魚類 ⁄ 国外外来種
アリゲーター・ガー
目名 ガー目
科名 ガー科
種名(亜種名 アリゲーター・ガー
学名 Atractosteus spatula
地方名  
カテゴリー 北海道 C
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 アメリカ南東部からメキシコ東部
導入年代 不明
初報告 2007年
全国分布 熊本県、滋賀県、山口県、兵庫県、福岡県、大阪府、東京都など全国各地で確認が相次いでいる。
道内分布 石狩川本流滝川市付近で1個体が捕獲された(*1,2)。
導入の原因 鑑賞目的で飼育されていたものが、野外に放逸されたとみられる。

種の生物学的特性

生活史型 淡水型、時に海域にも出現する(*3)。
形態 体は細長く頑強。顔はワニに似る。体色は背部が暗い茶褐色~オリーブ褐色、背鰭、尻鰭、尾鰭に暗褐色斑がある。吻が短めで幅広である。鰾(浮袋)は肺と同じような機能を持ち、これにより空気呼吸を可能にしている。我が国で観賞魚として販売されているガーパイク類の中で、最も大きく成長し、最大3mほどになる。世界最大の淡水魚のひとつ。肉食性で、魚類など他の水生生物を捕食する(*3)。
繁殖形態 原産地では4~6月に、水草に粘着卵を産み付ける。卵数は平均で14万粒。
生息環境 原産地では、大河川の緩流域下流と湖沼。東京都や福岡では汽水~海水域でも確認されている。
特記事項 原産地では生息数が激減しており、日本国内で流通しているのは、東南アジアの養殖個体である。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 上位捕食者として、在来魚に影響を及ぼすおそれがある。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 北九州市の公園では、ヒトへの咬傷の危惧から、利用制限が布かれた例がある。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 1)水温10℃程度でも生息できるため、本道でも定着可能である。2)一般に強魚食性の肉食魚とされている。
社会的要因 ペットショップで観賞魚として販売されているが、最大3mほどに成長するため、個人飼育は困難な故、野外に放逸されていると推察される(*3)。
特徴並びに近縁種、類似種 スポッテッドガーが全長40cm程度と小型なのに比較して、成長が早く最大3mほどになる。また、吻もより長い。
対策 外来生物法の対象にはなっていないが、滋賀県などでは条例によって放流が禁止され、調査駆除が開始されている。
その他の関連情報 「石狩川川の博物館」(滝川市)では、上述した捕獲個体を天智飼育中(*1,2)。 ”fishbase"参照:http://www.fishbase.org/summary/SpeciesSummary.php?id=1073

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 (*1)(財)石狩川振興財団.2008.川の科学館ニュース.43号.p1
(*2)(財)石狩川振興財団.不明「石狩川で珍種の魚(アリゲーターガー)を捕獲」(チラシ)
(*3)多紀保彦.2008.日本の外来生物.p122,平凡社,東京