アカミタンポポ
  植物 ⁄ 国外外来種
アカミタンポポ
科名 キク科
種名(亜種名 アカミタンポポ
学名 Taraxacum laevigatum (Willd.)DC.
英名 Red-seeded dandelion
異名 キレハアカミタンポポ
下位分類名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省 要注意外来生物
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 ヨーロッパ
導入年代 明治
初報告 平山(1918)
全国分布 北海道~沖縄
道内分布 各地に点在
導入の原因 明治初期に札幌に北アメリカから導入され、全国に広がった。札幌農学校のアメリカ人教師W.P.Brooksが野菜として持ち込み説あり。

種の生物学的特性

生活史型 多年草
形態 10-15㎝
開花時期 5-6月
生息環境 路傍、空地、畑地、牧草地、芝地、樹園地、川岸、山地など
特記事項 寒帯~熱帯に分布する。痩果は風(遠方まで飛散)、雨、動物、人間などにより伝播される。セイヨウタンポポに比べ乾燥した場所を好む。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 国立公園内の亜高山帯など、自然性の高い場所に侵入し、在来のタンポポ類と競合・駆逐するとされるが、両者は生育環境が異なるとの説もある。在来種の遺伝的攪乱が、既に広範囲に起こっていることが確認されている。
農林水産業への影響 世界的にみられる農耕地雑草である。特に芝地や牧草地に多い。
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 日当たりが良い平地で、弱酸性土壌に多い。肥沃地を好む。単為生殖により結実する。根茎切片による繁殖力は強く、どの部分の切片からも出芽する。アレロパシー作用があるとされる。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 タンポポ属は世界で約400種が知られる。約2000種に細分される場合もある。日本には22種が自生する。染色体数2n=16,24,32、セイヨウタンポポとアカミタンポポは雑種をつくる。 アカミタンポポが最も市街化された地域にみられ、郊外にいくについれてセイヨウタンポポ、カントウタンポポといった分布をすることが多い。最近では、在来種に似た形態の外来性タンポポの侵入が疑われている。種内変異が大きく、生態型について検討がなされている。
対策 既に広く野生化しているが、希少種等との競合・駆逐等のおそれがある地域については、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる。
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 五十嵐博(2001)北海道帰化植物便覧.p.134.
伊藤浩司・日野間彰(1987)北海道高等植物目録Ⅳ.p.191.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.44.北隆館
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.2.保育社
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.394.全農協.
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.235.平凡社
滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.1046.
環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用 http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_sho.html#22