植物 ⁄ 国外外来種 | ||||
セイヨウタンポポ | ||||
科名 | キク科 | |||
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種名(亜種名*) | セイヨウタンポポ | |||
学名 | Taraxacum officinale Weber | |||
英名 | Dandelion | |||
異名 | ||||
下位分類名 | ||||
カテゴリー | 北海道 | A2 | ||
環境省 | 要注意外来生物 | |||
ワースト100 | 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) | |||
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。 ●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。 |
原産地 | ヨーロッパ |
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導入年代 | 明治 |
初報告 | 牧野(1904) |
全国分布 | 北海道~沖縄 |
道内分布 | 道内各地 |
導入の原因 | 明治初期に札幌に北アメリカから導入され、全国に広がった。札幌農学校のアメリカ人教師W.P.Brooksが野菜として持ち込み説あり。 |
生活史型 | 多年草 |
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形態 | 10-45㎝ |
開花時期 | 5-6月 |
生息環境 | 畑地、牧草地、市街地から里山の道端、高山の駐車場まで荒地にふつうに生える。 |
特記事項 | 根の切片の再生力は旺盛。種子は、4℃~30℃で発芽可能。深さ8cm以上では発芽しない。 寒帯~熱帯に分布する。日当たりが良い平地で、弱酸性土壌に多い。肥沃地を好む。単為生殖により結実する。 |
被害の実態・おそれ | 生態系にかかる影響 | 国立公園内の亜高山帯など、自然性の高い場所に侵入し、要注意植物の一つとされている。在来のタンポポ類と競合・駆逐するとされるが、両者は生育環境が異なるとの説もある。在来種の遺伝的攪乱が、既に広範囲に起こっていることが確認されている。 |
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農林水産業への影響 | 世界的にみられる農耕地雑草である。特に芝地や牧草地に多い。 | |
人の健康への影響 | 不明 | |
被害をもたらしている要因 | 生物学的要因 | 単為生殖により結実し、1個体当たりの種子の生産量は2,400~20,800個とする報告がある。種子の寿命は数年とされる。痩果は風(遠方まで飛散)、雨、動物、人間など様々な手段により伝播される。根茎切片による繁殖力は強く、どの部分の切片からも出芽する。アレロパシー作用があるとされる。 |
社会的要因 | 不明 | |
特徴並びに近縁種、類似種 | タンポポ属は世界で約400種が知られる。約2000種に細分される場合もある。日本には22種が自生する。セイヨウタンポポとアカミタンポポは雑種をつくる。日本でみられるセイヨウタンポポの8割以上は在来タンポポとの雑種との報告がある。純粋のセイヨウタンポポと雑種個体を比較すると、雑種のタンポポは反曲した総苞片の先端にこぶ状の突起がみられることがあり、また総苞片の縁の毛も多い傾向がある。しかし、形態の比較による雑種個体の識別は確実ではない。アカミタンポポが最も市街化された地域にみられ、郊外に行くについれてセイヨウタンポポ、カントウタンポポといった分布をすることが多い。最近では、在来種に似た形態の外来性タンポポの侵入が疑われている。種内変異が大きく、生態型について検討がなされている。 | |
対策 | 既に広く野生化しているが、自然度の高い地域へ侵入が確認された場合は、積極的な除去対策が望まれる。 | |
その他の関連情報 | 特になし |
備考 |
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参考文献 | 伊藤浩司・日野間彰(1987)北海道高等植物目録Ⅳ.p.191. 長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.44.北隆館 長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.1.保育社 清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.395.全農協. 清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.235.平凡社 滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.1047. 環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用 http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_sho.html#22 日本の外来生物 平凡社より引用 |
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