ヤマカガシ
  爬虫類 ⁄ 国内外来種
ヤマカガシ
目名 有鱗目
科名 ナミヘビ科
種名(亜種名 ヤマカガシ ( ヤマカガシ ) 
学名 Rhabdophis tigrinus tigrinus
カテゴリー 北海道 h
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 亜種ヤマカガシは日本・ロシア沿海州から中国南部・朝鮮半島
導入年代 不明
初報告 不明
全国分布 本州・四国・九州・佐渡島・隠岐・壱岐・五島列島・甑島列島・屋久島・種子島
道内分布 不明
導入の原因 現在は動物愛護管理法にて特定動物に指定され許可なく飼育はできないため、ペットとして流通しないため、導入される可能性は低い。

種の生物学的特性

生活史型 3月下旬~4月に冬眠から覚め、昼間に行動し、11月下旬~12月にかけて冬眠に入る。
形態 全長70~150cm。カエルを主食とし、他に魚類やトカゲを捕食することもある。褐色の地に黒斑が並ぶ。多くの個体には黄色や赤が体の前半に混じるものが見られるが、地域変異や個体差により、赤みがなかったり青みがかっている個体もいる。
繁殖形態 秋に交尾し、翌年6月~8月に8~20個の卵を産む。春に交尾する個体も見られる。
生息環境 平地から山地まで広く生息する。 水田や河川周辺を好む。
特記事項 特になし

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 他の小動物を捕食して生態系を攪乱するおそれがある。 在来のシマヘビと食性が似ており、競合駆逐する可能性がある(ヤマカガシ生息地ではある程度棲み分けている)。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 咬症の毒による人の死亡例が認められている。 頚腺毒が眼に入ると強い炎症を起こし、重度な場合失明のおそれがある。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 小型ではあるがカエル類の重要な捕食者であり、生態系の上位捕食者である。 青森県に生息し、道南では定着が可能と考えられる。
社会的要因 毒を持っており、過去に咬症にて人間の死亡例もある。
特徴並びに近縁種、類似種 幼蛇は頸部に黄色い帯が入るが、ヒバカリと見間違われることがある。ヒバカリの頸部は帯状ではなく「八」の字型の斑紋である。北海道には両種とも存在しない。
対策 大量の資材などを他地域から北海道に持ち込む際にチェックする。特定動物(動物愛護管理法)に指定されている。
その他の関連情報 頚部にも毒腺があり、時に毒を飛ばしてくる。この毒が目に入ると炎症を起こし、ひどい場合は一時的に失明することもある。 上あご後方に毒牙があるため、深く咬まれていない場合は毒が入らないことが多い。

写真・イラスト

  菅沼みゆき 提供

備考

備考 台湾には亜種台湾ヤマカガシが生息する。大陸産のものタイリクヤマカガシとして別亜種に扱う説もあるが、大陸産のものは本亜種とおなじものと整理される。なお、特定動物のため、許可なく流通することはない。

参考文献

参考文献 鳥羽通久(1996)ヤマカガシ.「日本動物大百科5両生類・爬虫類・軟骨魚類」(千石正一ほか編),pp.89-91,99.平凡社.
鳥羽 通久(2007) スタイネガー(1907)に掲載された日本とその周辺地域産ヘビ類を見直す.日本爬虫両生類学会誌2007-2.pp182-203