イノシシまたはイノブタ
  哺乳類 ⁄ 国内外来種
イノシシまたはイノブタ
目名 ウシ目
科名 イノシシ科
種名(亜種名 イノシシまたはイノブタ
学名 Sus scrofa
カテゴリー 北海道 A3
環境省  
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 家畜種
導入年代 不明
初報告 文献としては1993年
全国分布 全国各地
道内分布 足寄町
導入の原因 飼育個体(イノブタ)の逃亡

種の生物学的特性

生活史型 メスは1~2歳で初産、オスは2歳で性成熟。寿命は10歳以下で若齢の生存率が低い。メスは群れ生活を送り、一夫多妻制の社会を作る。雑食性で、地表から植物と動物を掘り返して採食する。
形態 頭胴長110~160cm、体重50~150cm。メスはオスより小さい。
繁殖形態 出産期は春~秋で通常1回の出産だが、春と秋に2回出産するものもある。妊娠期間約120日で、産子数は飼育下では10頭を超えるものもある。
生息環境 山林から里山、平野部、農耕地に広く分布
特記事項 上記特徴は、ニホンイノシシのもの。雑種第三代以降にはイノシシと見分けがつきにくくなる。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 不明
農林水産業への影響 田畑に進入し、農作物を食い荒らしたり鼻で地面を掘り起こし、大きな穴をあけたりする。田へは稲の穂が出そろったころ、 集団でやってきて穂を食い荒らしたり、泥あびをしたりするため、一晩で稲が全滅することもある。
人の健康への影響 興奮すると人を襲ったりすることもある。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 不明
社会的要因 飼育個体の逃亡
特徴並びに近縁種、類似種 道内では近縁、類似種ともに無し
対策 平成6年よりイノブタが狩猟獣に指定。北海道では、1988年より駆除開始
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 阿部永 (1994) 「北海道の帰化動物」、北海道の自然と生物 9巻1-9頁
野生生物保護対策検討会移入種問題分科会 (2002)、移入種(外来種)への対応方針について
自然環境研究センター (1998)、野生化哺乳類実態調査報告書
哺乳類保護管理専門委員会 (1999) 「移入哺乳類への緊急対策に関する大会決議」、哺乳類科学 39巻1号115-129頁
神崎伸夫 (2002) 「イノシシ・イノブタ」、外来種ハンドブック:地人書館 77頁
神崎伸夫ほか (1993) 「北海道足寄町のイノブタ野生化問題」、人間と環境 19巻2号99-101頁
小寺祐二・神崎伸夫 (2001) 「イノシシ、イノブタ飼育とそれらの野生化の現状」、野生生物保護 6巻67-78頁
哺乳類保護管理専門委員会 (1999) 「移入哺乳類への緊急対策に関する大会決議」、哺乳類科学 39巻1号115-129頁