キジ
  鳥類 ⁄ 国外外来種
キジ
目名 キジ目
科名 キジ科
種名(亜種名 キジ ( コウライキジ ) 
学名 Phasianus colchicus karpowi
カテゴリー 北海道 A3
環境省  
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 中国北東部の遼寧省、吉林省、河北省北部及び朝鮮半島。韓国済州島(移入)(*4)
導入年代 1930年代以降
初報告 1930年から浦河町と長万部町などで本格的な放鳥事業が展開された。また、1931年に七飯町に放鳥された(*1,5)。
全国分布 北海道西部、長崎県対馬に移入分布(*4)
道内分布 主な分布域は、渡島、檜山、胆振、日高支庁の海岸平野部、石狩平野、上川盆地。後志、留萌、網走、十勝支庁では、生息するが少ない(*1)。
導入の原因 狩猟対象とするため、農林省が1930年に放鳥したのが始まりである(*1,5)。

種の生物学的特性

生活史型 留鳥(*2,3,4)
形態 雄は全長80㎝、胸が赤褐色で頸に白い輪がある。雌は全長60㎝、全体に黄褐色の地に黒褐色の斑紋がある(*2,3)。
繁殖形態 繁殖習性は、本州の亜種キジに酷似し、草原、潅木叢林、農耕地の草むらに営巣。卵数は、6~10個くらい。12~18個の例がある。雌のみが抱卵・育雛。一夫多妻(*2,3)。
生息環境 低木林や農耕地(*2,4)
特記事項 特になし

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 キジ類のような植食性鳥類は、新たな病原菌の導入、植生の撹乱などの影響が考えられる(*6)。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 キジ類のような植食性鳥類は、新たな病原菌の導入、植生の撹乱などの影響が考えられる(*6)。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 不明
社会的要因 人気の高い狩猟鳥であることから、養殖され、放鳥されてきた(*6)。農林省による1930年代前半の初期の放鳥個体は、自然状態で繁殖し、渡島、胆振、日高3支庁管内に分布を拡大した。1966年から北海道猟友会により放鳥され、1980年以降の記録によれば、石狩、空知、上川、胆振、日高支庁で多数放鳥されている(*1,5)。
特徴並びに近縁種、類似種 キジは、色彩からニホンキジグループとコウライキジグループに分けられるが、コウライキジの雄にはくびに白い輪があり、胸から腹は橙褐色、上面も橙褐色味が強い。メスはニホンキジのメスと似る。
対策 放鳥の規制
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 (*1)北海道環境科学研究センター.1995.コウライキジ分布調査報告書.
(*2)清棲幸保.1978.日本鳥類大図鑑Ⅱ.講談社.
(*3)日本動物大図鑑第4巻鳥類Ⅱ.1997.平凡社.
(*4)日本鳥類目録編集委員会.2000.日本鳥類目録改訂第6版.日本鳥学会.
(*5)林野庁.1969.鳥獣行政のあゆみ.
(*6)川路則友 2002 キジ・ヤマドリ~放鳥によって本来の姿をなくす恐れ 外来種ハンドブック 日本生態学会編 地人書館 91