グッピー
  魚類 ⁄ 国外外来種
グッピー
目名 カダヤシ目
科名 カダヤシ科
種名(亜種名 グッピー
学名 Poecilia reticulata
地方名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省 要注意外来生物
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 南アメリカのベネズエラ、ギアナ、トリニダード、バルバドス諸島
導入年代 不明
初報告 1995年(*1)
全国分布 全国の温泉地や温泉排水
道内分布 十勝川温泉など、道内の温泉地
導入の原因 観賞用魚の放逐によると推察されている。(*2)

種の生物学的特性

生活史型 淡水型であるが汽水域でも生活できる。
形態 オスは全長約3cm、体色は黄色、赤、オレンジ、緑、青、など鮮やかな色彩を呈し、一方でメスは全長約5cmで、鱗の縁部が黒い網目模様となり地味である。観賞用のオスの尾鰭は大きいが、野外逸出個体では原種のように小さく透明になる。雑食性(*2)
繁殖形態 卵胎生で25℃以上であれば周年、1ヶ月に1回の割合で仔魚を産む。1回の産仔数は2~120
生息環境 北海道では温泉地の水路などに住む。適水温は18~28℃
特記事項 北海道での自然繁殖が確認されている。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 上位捕食者としての影響が懸念される。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 十勝川水系オンネトー湯の滝では、希少なマンガン鉱床に生育する藻類への食害が確認されている(*3)。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 グッピーの雄は鮮やかな色彩をしており、他種との識別は容易。グッピーの雌はカダヤシの雌と類似しているが、グッピーでは尻鰭と背鰭がほぼ同じ位置にあるため判別可能。なお、カダヤシは本道では確認されていない(*4)。
対策 十勝川水系オンネトー湯の滝では、外来種駆除事業の対象となっている。
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

  酪農大吉田研究室 提供

備考

備考  

参考文献

参考文献 (*1)尼岡邦夫・仲谷一宏・矢部衛.1995. 北日本魚類大図鑑.390p.北日本海洋センター, 札幌.
(*2)松沢陽士.et.al.2008.日本の外来魚ガイド70p.文一総合出版,東京
環境省自然環境局生物多様性センター.2002.生物多様性調査動物分布調査・淡水魚類報告書.545p.
幸地良仁.1989.グッピー.日本の淡水魚(川那部浩哉,水野信彦編),pp.538-539,山と渓谷社,東京.
(*3)環境省北海道地方環境事務所アクティブレンジャー日記:
http://hokkaido.env.go.jp/blog/search.php?p=6&search_submit=Go&search_word=%E8%A1%8C%E3%81%A3&test=values
(*4) 環境省要注意外来生物リスト:魚類 http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_gyo.html#5