モツゴ
  魚類 ⁄ 国内外来種
モツゴ
目名 コイ目
科名 コイ科
種名(亜種名 モツゴ
学名 Pseudorasbora parva
地方名 クチボソ
カテゴリー 北海道 A3
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 日本(本州中部以南)、国外では沿海州、朝鮮半島、台湾
導入年代 1960年
初報告 1961年8月(*1)
全国分布 ほぼ日本全国に分布する。
道内分布 後志利別川水系、石狩川水系、十勝川水系、大沼湖沼群、各地の池沼
導入の原因 本州からのコイ、フナ等の移植に混入して移入されたと推定される。

種の生物学的特性

生活史型 淡水型
形態 モツゴ属の中で最もスマートな体形をしており、体側に黒色縦帯が入る。雄は全長10cm、雌は8cmに達する。
繁殖形態 本州では4~8月に産卵する。産卵は主に石の上に行い、雄が表面を清掃して産卵床をつくる。産卵後も雄は卵を保護する。
生息環境 池沼やそれに続く細流、河川の下流で水草のある泥底のところを好む。但し環境の悪化に強く、コンクリート護岸の水路等にも出現する。
特記事項 環境悪化に強いため、都市河川などで他の魚種が消失しても本種だけが残存する場合がある。都市部の公園の池などで繁殖している。国外ではヨーロッパやロシアで移入され繁殖している。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 在来種との競合と駆逐の可能性
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 近年、急速に分布域を拡大しているため、餌をめぐる競合など同所的に生息する在来魚への影響が懸念される。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 シナイモツゴに似るが、本種のほうがスマートな体形で、側線が完全なことから判別可能。
対策 不明
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

  長谷川 雅広 提供   酪農大吉田研究室 提供  
  酪農大吉田研究室 提供

備考

備考 先に近縁のシナイモツゴが移入されたが、現在はこれを置換しているものと思われる。

参考文献

参考文献 松沢陽士.et.al.2008.日本の外来魚ガイド124p.文一総合出版,東京
札幌市豊平川さけ科学館.2009.さけ科学館確認記録2008札幌市豊平川さけ科学館.
(*1)疋田豊彦.1961.モツゴの新しい生息地について.水産孵化場研究報告,(16),91-92.
環境省自然環境局生物多様性センター.2002.生物多様性調査動物分布調査・淡水魚類報告書.545p.
中村守純.1969.日本のコイ科魚類.455p.資源科学研究所,東京.