キンブナ
  魚類 ⁄ 国内外来種
キンブナ
目名 コイ目
科名 コイ科
種名(亜種名 キンブナ
学名 Carassius auratus subsp. 2
地方名 マブナ(混称)
カテゴリー 北海道 A3
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 日本(本州(関東以北の太平洋岸、山形以北の日本海岸))
導入年代 不明
初報告 不明
全国分布 関東以北の北日本
道内分布 道内各地の池沼
導入の原因 本種は在来種であるという可能性もあるが、本州からの移入であるという説が有力である。小規模な内水面漁業や遊漁用魚に移入されたものと思われる。

種の生物学的特性

生活史型 淡水型
形態 日本産フナ属としては最も小型で、成長すると全長15cm程度。 食性は雑食性で、底性動物や藻類を好んで食べる(*1)。
繁殖形態 本州では3~6月に産卵する。産卵は水草などに粘着卵を生みつける。1年で成熟する。雌雄発生の通常型に加え、染色体数約150の3倍体の雌性発生という特殊な繁殖方法をとるものがいる(*1)。
生息環境 川の下流部や池沼で、腐植質の水域を好む。
特記事項 北海道でキンブナと同所的に分布する在来魚は概ね日本の他地域で共存する関係にあり、競合や駆逐など直接的な影響は考えにくい。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 在来種との交雑による遺伝的攪乱
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 不明
社会的要因 染色体数3倍体個体の産出卵は、多種の精子が引き金となって発生を始める。この際、一般に精子は受け入れられないが、まれに多種の精子を受け入れら得る場合があり、4倍体の遺伝形質を持つタイプが発生する。
特徴並びに近縁種、類似種 ヘラブナおよびニゴロブナなど、他のフナ属に似るが、本種が最もスマートな体形であることや、目の位置で判別できる。
対策 不明
その他の関連情報 北海道でキンブナと同所的に分布する在来魚は概ね日本の他地域で共存する関係にあり、競合や駆逐など直接的な影響は考えにくい。

写真・イラスト

  酪農大吉田研究室 提供

備考

備考  

参考文献

参考文献 (*1)松沢陽士.et.al.2008.日本の外来魚ガイド116p.文一総合出版,東京
札幌市豊平川さけ科学館.2009.さけ科学館確認記録2008札幌市豊平川さけ科学館.
後藤晃・中西照幸・宇藤均・濱田啓吉.1978.北海道南部の河川の魚類相についての予察的研究.北海道大学水産学部研究彙報,29,118-130.
環境省自然環境局生物多様性センター.2002.生物多様性調査動物分布調査・淡水魚類報告書.545p.
中村守純.1969.日本のコイ科魚類.455p.資源科学研究所,東京.
谷口順彦.1989.キンブナ.日本の淡水魚 (川那部浩哉,水野信彦編),342p,山と渓谷社,東京.
ギンブナの単為生殖について;http://www.rose.ne.jp/~mizunone/carassiusgibeliolangsdorfi.htm