オオクワガタ  *本州産
  昆虫 ⁄ 国内外来種
オオクワガタ  *本州産
目名 鞘翅目
科名 クワガタムシ科
種名(亜種名 オオクワガタ  *本州産
学名 Dorcus hopei
カテゴリー 北海道 C
環境省  
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 日本(本州以南)
導入年代 不明
初報告 2003年
全国分布 本州
道内分布 2003年後志管内で捕獲例あり。
導入の原因 飼育個体の逸出によると推定される 。

種の生物学的特性

生活史型 完全変態
形態 雄成虫:21-77mm。雌成虫:22-48mm。体色は雄雌共に黒色。雄の大アゴ中央やや先端寄りに内向きの大きな内歯がある。内歯は大型の個体ほど先端寄りにあり、小型では根元寄りで内側後方向きとなる。また、雌は全体的に光沢があり上翅に点刻列を持つ(*1)。
繁殖形態 産卵は夏季。雌成虫は朽木にアゴで傷をつけ産卵室とし、そこに卵を産みつける。幼虫はブナの白色腐朽木を食すとされているが、クヌギ、ヤナギ、サクラ、エノキなど様々な樹種からも発見されているため、北海道においてもミズナラやカンバなどブナ以外の樹木も食していると推察される。なお、野生個体の生活環は生息域により異なるが、甲信越や関東では2年1化1越年で、孵化から3年目の初夏に活動を開始し、成虫は繁殖活動後も越冬を繰り返し、中には5~6年生きる個体もいる(*1)。
生息環境 樹液や枯木の豊富な森林
特記事項 道内南部を中心に分布するオオクワガタは同種であるが、地域による遺伝形質を備えている。こうした地域個体群を保全していくことが重要である。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 同様のニッチを必要とする昆虫との競合、および本道産オオクワガタ、コクワガタとの交雑
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 大アゴの挟む力が非常に強く、国産クワガタムシの中では最強のため、ニッチの争奪で優先する。また、本道産オオクワガタとは同種であり、種内交雑によりポピュレーションが喪失する可能性が高い。稀にコクワガタとの交雑個体も発見され、オオコクワガタとよばれている。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 オオクワガタ(本道産)、ヒメオオクワガタ
対策 ペットの放逐をしないように普及啓蒙
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

  酪農大吉田研究室 提供   酪農大吉田研究室 提供  
  酪農大吉田研究室 提供   酪農大吉田研究室 提供  

備考

備考  

参考文献

参考文献 北海道新聞(2003). オオクワガタ捕獲!! 2003年9月5日(金),北海道新聞小樽後志地方版31.
(*1)オオクワガタ解説;http://members.jcom.home.ne.jp/t-fukui/dbs/ookuwa/1-kaisetsu/2-seicyu/seicyu.html