ヘラオオバコ
  植物 ⁄ 国外外来種
ヘラオオバコ
科名 オオバコ科
種名(亜種名 ヘラオオバコ
学名 Plantago lanceolata L.
英名 Buckhorn plantain
異名  
下位分類名 オオヘラオオバコ
カテゴリー 北海道 A2
環境省 要注意外来生物
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 ヨーロッパ
導入年代 明治
初報告 宮部・三宅(1915)樺太推定
全国分布 北海道~沖縄
道内分布 全道(釧路、根室少ない)
導入の原因 芝生種子などに混入し、移入

種の生物学的特性

生活史型 多年生または二年草
形態 40-70㎝
開花時期 6-7月
生息環境 牧草地、道端、荒地、空地、公園、川原など
特記事項 寒帯~熱帯に分布する。両性花である。さく果の生産量は変動が大きい。1さく果中に1~2個の種子。土中の種子寿命は5年程度、16年の報告もある。根茎は3~4cmの長さから再生力を持つ。個体群の半減期は約3.2年、12年間生きたという観察あり。蒴果は風、雨、動物(胃中でも生存)、人間などにより伝播される。根茎による栄養繁殖も旺盛におこなう。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 主に河川敷に生育する在来種と競合するおそれがある。
農林水産業への影響 世界の農耕地でみられるコスモポリタンである。畑地、牧草地、芝地に発生して雑草害を及ぼす。穀物や牧草種子への混入による品質低下も著しい。
人の健康への影響 花粉症の原因植物とされる。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 畑地、樹園地、牧草地、芝地、路傍、荒地、空地、河川敷など、日当たりの良い所から日陰地まで生育する。温度適応性が大きい。土壌環境への適応性も高い。耐旱性や耐塩性ももつとされる。
社会的要因 不明
特徴並びに近縁種、類似種 オオバコ科の多年草。オオバコ属は世界で約260種ある。日本には数種が自生する。オオバコは史前帰化植物とされる。
対策 侵入経路や分布拡大のメカニズムを把握し、効果的な防除方法や分布拡大の抑制策の検討が望まれる。既に各地で定着しているが、希少種等との競合・駆逐等のおそれがある場合には、積極的な防除または分布拡大の検討が望まれる。
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 伊藤浩司・日野間彰(1987)北海道高等植物目録Ⅳ.p.107.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.54.北隆館
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.96.保育社
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.307.全国農村教育協会
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.194.平凡社
滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.868.
環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用 http://www.env.go.jp/nature