ハルジオン
  植物 ⁄ 国外外来種
ハルジオン
科名 キク科
種名(亜種名 ハルジオン
学名 Erigeron philadelphicus L.
英名 Philadelphia fleabane
異名 ハルジョオン、カンザシバナ
下位分類名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省 要注意外来生物
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 北アメリカ
導入年代 戦後
初報告 原(1972)白老
全国分布 北海道~九州
道内分布 各地に点在
導入の原因 芝生種子などに混入、本州よりの草花客土に混ざっている例もある。

種の生物学的特性

生活史型 多年草、一年草または越年草としても生活しうる。
形態 40-80㎝
開花時期 6-7月
生息環境 水田畦畔、牧草地、路傍、畑地、堤防、荒地などに生育する。窒素分の多い場所を好む。
特記事項 温帯~熱帯に生育する。頭状花、虫媒花、痩果は風、雨、動物、人間により伝播される。根茎により繁殖する。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 在来種と競合し、駆逐するおそれがある。
農林水産業への影響 日本、カナダにおける畑地、樹園地、牧草地、芝地などいたるところにみられる強害草である。
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 アレロパシー作用があるとされる。
社会的要因 高度成長期の労力不足と即効性を求める農家がパラコート剤を広く使用し、除草剤耐性型が現れた。
特徴並びに近縁種、類似種 キク科の一年草~多年草で、染色体数2n=18。変異が多く、ケナシハルジョオン、チャボハルジョオン、オオハルジョオンなどの報告がある。ムカシヨモギ属は世界で約250種ある。日本には数種が自生する。ヒメムカシヨモギ、ケナシムカシヨモギなどの野生化が報告されている。ムカシヨモギ属の植物には、エリゲロン等の総称で流通するものも含め、数種が観賞用等に利用されている。類似種のヒメジョオンとは、開花前の蕾がうなだれること、茎が中空であることで区別できる。ヒメジョオンに比べ、ハルジオンは少ない。
対策 抜き取り、刈り取り、除草剤の散布によって防除が行われている。刈り取りや踏みつけに対する耐性が強いとされる。1980年代初頭に除草剤(パラコート)耐性型が現れてから、ジクワット剤との混合剤に切り換えられた。既に広く野生化しているが、希少種等との競合・駆逐等のおそれがある地域については、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる。
その他の関連情報 ヒメジョオンに比べ道内への侵入は比較的新しい。

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 五十嵐博(2001)北海道帰化植物便覧.p.118.
伊藤浩司・日野間彰(1987)北海道高等植物目録Ⅳ.p.165.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.26.北隆館
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.48.保育社
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.357.全農協.
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.215.平凡社
環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_sho.html#17
滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.977.