セイタカアワダチソウ
  植物 ⁄ 国外外来種
セイタカアワダチソウ
科名 キク科
種名(亜種名 セイタカアワダチソウ
学名 Solidago altissima L.
英名 Tall goldenrod
異名 ヘイザンソウ
下位分類名  
カテゴリー 北海道 A2
環境省 要注意外来生物
ワースト100 日本の侵略的外来種ワースト100(日本生態学会) 
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 北アメリカ
導入年代 戦後
初報告 不明
全国分布 北海道~沖縄
道内分布 札幌周辺などに集中化
導入の原因 観賞用として導入され、逸出。養蜂業者が全国に広めたなどの説あり。

種の生物学的特性

生活史型 多年草
形態 100-200cm
開花時期 9月
生息環境 道端、川原、荒地、河川敷など
特記事項 温帯に分布する。粒経の細かいシルトから粘土質の土壌に繁茂する。頭状花、虫媒花、痩果は風などにより伝播される。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 本州では、河川敷に侵入し、絶滅危惧種のフジバカマや、オギ、ススキ、アズマネザサ等の在来植物と競合し、衰退要因の一つとなっている。様々な草原に侵入し、在来種を駆逐するため、各種草原の種多様性を損なうおそれがある。
農林水産業への影響 不明
人の健康への影響 不明
被害をもたらしている要因 生物学的要因 河川敷、土手、荒地、原野、休耕地、路傍、空地などに生育する。森林内に入ることはない。耐旱性がある。1株当たり21,000~50,000個の大量の種子をつけるとの報告がある。地下茎により旺盛に繁殖する。アレロパシー作用を持つとされる。
社会的要因 河川敷の整備、都市域の空地、各種造成によって攪乱された立地が各所に形成され、繁茂できる環境が増加した。観賞用植物や密源植物として各地に移植された。
特徴並びに近縁種、類似種 キク科の多年生草本。染色体数2n=54。アキノキリンソウ属は世界で約100種が知られる。日本には数種が自生する。アキノキリンソウは史前帰化植物とされている。本種以外に、カナダアキノキリンソウ、オオアワダチソウ、イトバアワダチソウ、トキワアワダチソウ、ハヤザキアワダチソウなどの野生化が報告されている)。アキノキリンソウ属の植物としては、カナダアキノキリンソウを親植物した交配雑種などが、園芸的に栽培されている。シオン属Asterとアキノキリンソウ属の属間雑種で作られた園芸植物×Solidasterがあり、ソリダスターの総称で切花が流通している。
対策 既に各地の河川敷や荒地等で野生化しているが、自然度の高い地域については、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる。
その他の関連情報 花粉症の原因植物との説もあるが、虫媒花なので花粉の飛散量は多くないと思われる。同所的に生育し同時期に開花するブタクサが原因との説もある。 また、近年になってから、葉のサビ病害、アブラムシや蛾の幼虫による食害が発生しており、かつてより勢力が衰えているとの報告がある。

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 五十嵐博(2001)北海道帰化植物便覧.p.131.
伊藤浩司・日野間彰(1987)北海道高等植物目録Ⅳ.p.186.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.41,42.北隆館
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.57,58.保育社
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.388.全農協.
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.216.平凡社
環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_sho.html#4
滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.1017.