オオアワガエリ
  植物 ⁄ 国外外来種
オオアワガエリ
科名 イネ科
種名(亜種名 オオアワガエリ
学名 Phleum pratense L.
英名 Timothy
異名 チモシーグラス、チモシー、キヌイトソウ
下位分類名  
カテゴリー 北海道 A3
環境省 要注意外来生物
ワースト100   
*)亜種が問題となっている場合は、カッコ内に亜種名を記載しています。
●種名が特定できないものについては、「○○○の一種」と記載しています。

導入の経緯

原産地 ユーラシア
導入年代 明治
初報告 不明
全国分布 全国各地
道内分布 全道各地
導入の原因 牧草として栽培され逸出、土壌保全用

種の生物学的特性

生活史型 多年草
形態 50-130cm
開花時期 7-8月
生息環境 畑地、樹園地、路傍、荒地、河川敷、牧草地など
特記事項 温帯に分布する。頴果は風、雨、動物、人間などにより伝播。

影響

被害の実態・おそれ 生態系にかかる影響 北海道や、本州の亜高山帯にある国立・国定公園など、自然性の高い環境や希少種の生育環境に侵入し、駆除の対象になっている。
農林水産業への影響 牧草地から逸出して世界的な雑草となっている。雑草害はコムギ、オオムギ、エンバク、サトウダイコンなどで著しいとされる。
人の健康への影響 花粉症の原因植物である。
被害をもたらしている要因 生物学的要因 冷涼で多湿の気候を好み、高温や乾燥には弱い。肥沃な日当たりの良い所を好む。酸性土壌に耐える。種子生産量は多く、種子の寿命は4年以上との報告がある。茎の基部節間が肥大した球茎により繁殖する。
社会的要因 再生が不良で競合に弱い等の欠点があるが、永続性や栄養特性・嗜好性に優れ、寒冷積雪条件に対し極めて安定した特性を示すことなどから、北海道全域において、牧草(干し草、青刈り、サイレージ用)や、芝草用に利用されている。法面緑化の施工地では、在来種への遷移が確認されている。
特徴並びに近縁種、類似種 英名のチモシー(Timothy)が、日本でも広く使われる。
対策 冷涼な環境に適した牧草として、寒冷地で広く用いられているが、自然性の高い環境や希少種の生育環境に侵入し、駆除の対象になっていることがある。こうした場所では、牧草地からの逸出が起こらないような適切な管理を行うとともに、より影響の少ない品種や他の牧草の利用の可能性を検討することが望まれる。
その他の関連情報 特になし

写真・イラスト

備考

備考  

参考文献

参考文献 五十嵐博(2001)北海道帰化植物便覧.p.161.
伊藤浩司・日野間彰(1990)北海道高等植物目録Ⅱ.p.67.
長田武正(1972)日本帰化植物図鑑.p.233.北隆館.
長田武正(1976)原色日本帰化植物図鑑.p.382.保育社
長田武正(1989)日本イネ科植物図譜.p.370.平凡社
清水矩宏・森田弘彦・廣田伸七(2001)日本帰化植物写真図鑑.p.462.全農協.
清水建美 編(2003)日本の帰化植物.p.261.平凡社
滝田謙譲(1987)東北海道の植物.p.1136.
滝田謙譲(2001)北海道植物図譜.p.1163.
環境省HP自然環境局要注意外来生物リストより引用;http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/caution/detail_sho.html#84