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外来種リストを改訂する背景と目的
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外来種リスト作成の背景と目的
北海道ブルーリスト2004 ( 2004年3月作成 )野生生物が本来の移動能力を超えて、国外又は国内の他地域から人為によって導入された種が地域固有の生物相や生態系にとって大きな脅威となっている問題、いわゆる「外来種問題」が、大きくクローズアップされてきている。 地球上に存在する生物は、3000万種を超すともいわれているが、それらの多様な生物が相互に関わり合いながら、長い年月をかけて地域固有の生物相を形成しており、私たちの暮らしも、その生物多様性を基盤としていることから、外来種によって、地域の生物多様性が損なわれることは、自然と人に対する大きな脅威となっている。 国際的な動きとしては、1992年に「生物の多様性に関する条約」でも、締約国の措置として、「生態系、生息地若しくは種を脅かす外来種の導入を防止し又はそのような外来種を制御し若しくは撲滅すること」が定められ、我が国においても、2002年3月に「新・生物多様性国家戦略」を関係閣僚会議で決定し、外来種問題を生物多様性の危機の一つとして掲げるとともに、「外来種問題」に対応するため新たな法整備の検討も進められていた。 また、本道においては、ペットとして飼われ捨てられたアライグマが道央圏を中心に生息域を拡大し、生態系への影響や農作物等の被害をもたらしたり、ブラックバスの放流が確認されるなど、外来種は本道でも大きな問題となっていた。 このようなことから、道では、「北海道の外来種リスト」(北海道ブルーリスト2004)を作成し、種毎に導入された経緯や生態学的特性、その影響などを取りまとめ、本道における外来種の実態を把握し、関係機関、団体等が対策を行う上での基礎資料とすることとした。
北海道ブルーリスト2010 ( 2010年6月作成、北海道ブルーリスト2004を改訂 )近年、外来種問題は、一層クローズアップされてきており、「外来種問題」に対応するため2005年6月には、「特定外来生物による生態系等への被害の防止に関する法律」(外来生物法)が施行され、特に問題の大きな外来種である「特定外来生物」について、運搬や飼養等の原則禁止、防除の推進などが規定された。 また、2008年6月には、「生物多様性基本法」が施行され、生物多様性を保全するため、外来生物等による被害の防止にかかる国の措置等も定められた。 また、これらの動きと前後して、関係機関や市民団体等による防除活動が活発化するとともに、外来種の情報の蓄積なども進んできた。 こうした背景を踏まえ、道では、外来種問題への道民理解を深めるとともに、道はもとより関係機関・団体等が行う外来種対策の推進に資するよう「北海道ブルーリスト2004」を改訂し、「北海道ブルーリスト2010」を作成した。 当リストでは、リストに掲載する外来種の追加、削除を行うとともに、従来のカテゴリー区分(種毎に外来種の導入や定着の状況や影響の有無などにより A から K に区分)に加え、カテゴリーAに区分された外来種を「対策の優先度」に応じて、新たに A1 ~ A3 に細区分した他、ホームページで公表する掲載種の解説(個票)では、被害の実態やおそれなどをより具体的に記載するとともに「特定外来生物」の指定や「日本の侵略的外来種ワースト100」(日本生態学 会)の選定状況を記載するなど内容も充実させている。 ブルーリストとは? |